第605章 ずっといっしょ2…番外編1

　翔の母方の祖父母の家

　智絵「私みたいに、何でも思った事を言う事が正しいとは限らないけど……翔は言わな過ぎよね」

　和也「……お姉ちゃんは根が優しいから『言い過ぎたぁ』って後で落ち込んでいるのが分かるからさ」

　智「そん時は言われてグサってくるけど、そういう考えもありだよね。って、素直に言われた事を考えてみる気になるんだよね」　

　和絵 「智絵は……少しは物を言う前に、立ち止まって考えなさい」

　智也 「智絵の場合。正論だとしても時に人を傷付けかねないから……」


　僕は思うんだ。何でも見え過ぎたり先読み出来るの辛くない？　

　って

　その人にとって

　言われたくない言葉

　言われて嬉しい言葉

　言って欲しい言葉があると思うから……

　と言うか

　僕は人に物が言えない……


　翔「思った事を言わない。言えない事も罪だよね？　心の内晒すのが恐いから。傷付きたくないから。逃げでしかないもん……言わない事で相手が誤解したりしても、何で分かってくれないの？　なんて思うのは間違いなんだ」

　智.和也.智絵.智也.和絵「翔ちゃん……」


　翔「ゴメンね。湿っぽくして……　言われたくない言葉。言われて嬉しい言葉。言って欲しい言葉って、人それぞれあると思うけど……お母さんは全部言ってくれる。サトシくんとカズくん、何でも見え過ぎたり先読み出来るの辛くない？　って思うんだ。サトシくんは、人の辛さとか察してくれて。何も言わずに傍にいて『大丈夫だよ。心配ないから』って、見守ってくれて。カズくんは、辛そうな人を見つめて、人それぞれに、的確な言葉でアドバイスをくれて。守ってくれる人……けど僕は……」