にんかつ!〜もうっ♡そんなに入れちゃらめぇっ♡♡〜
第2章 子どもの誕生日は12月25日がいいとキミが言ったから
「子どもの誕生日は12月25日がいい。なぜなら格好いいからな」
焼きサバを箸でほぐしながら、秋也はそう言った。
結婚してから2年。そろそろ本格的に子作りをしようかと、この夫婦は最近よく話し合っていた。
「そうかなあ。誕生日とクリスマスを同時にお祝いされちゃうから嫌だ、っていう話もよく聞くけどね」
味噌汁をすすりながら有羽は答えた。
「じゃあプレゼントは2個買ってやればいい」
「ん〜、まあ、アリかな」
「よし決まりだな」
秋也はニカッと歯を見せて笑った。
あまりにもピュアピュアな笑顔に、有羽も少し苦笑した。
「そう上手くいくといいけどね」
「上手くいくとも。オレはちゃあんと計算したんだ」
「ん?何を?」
秋也は箸を丁寧に箸置きに置くと、身振り手振りを交えながら熱弁を奮った。その内容は次のとおり。