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〘上杉謙信R18〙色褪せぬ愛を紡ごう

第13章 ✼碇草✼




大丈夫と答えつつも、結はいつもより汗をかいていて呼吸も浅い。


(今日はあまり無理はさせられないな……)


まだ体力も完全には回復していないだろうし、なんせ久しぶりの情事だ。


「結、今日はもう休め」


結の中から自身を引き抜くと、結が慌てて抱き着いてくる。その時に一瞬顔を歪めたのを俺は見逃さなかった。


「やっ……」


「我儘なお前も好きだが、体は大事にしなさい。今動いたのも辛かったのだろう?」


「そんな事っ…けほっ…っ…」


小さく咳をする結を見て、口移しで水を注ぎこむ。
結は少し落ち着いてから、泣きそうな声で小さく呟いた。


「謙信様と、離れたくないです……」


「それは俺も同じだよ。だが呼吸が浅い。こんなに汗もかいて……無理はするなと言っているだけだ」


「はい……ごめんなさい…」


最近の結は俺に対して少し我儘だ。
俺に、というか俺と一緒に居る事に我儘になってきている。こればっかりは時間が解決していくしかないが、目の前で小動物のようにしょぼくれる女は実に可愛かった。


「お前が眠ってから起きるまでずっと傍に居る。だから休め。体が戻ったら好きなだけ愛してやる」


……これは俺だけの秘密なのだが。
結は頭を撫でられるのが好きなだけでなく、安心するらしい。
俺も横になり、結を抱き締めると満足そうな笑い声が聞こえた。






「ふふっ…暖かい。おやすみなさい、謙信様」


「ああ。ゆっくりお休み」












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