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〘上杉謙信R18〙色褪せぬ愛を紡ごう

第8章 ☆イケメン戦国四周年記念SS☆




「貴様、天下人の女になる気は無いか?」


そう言われて、この世界に飛び込んでから四年という月日が経った。
楽しい日々ばかりではなくて……多分、この気持ちに気付くことなく現代に帰っても、そこに後悔はなかったんだろう。


いつもの通り仕事をこなして、友達とご飯を食べに行って……それはそれで充実した日々になっていたと思う。

だけど私はこの気持ちに気づいてしまった。
最初に出会った戦国武将とは違うけれど……


「結」


「謙信様……」


当たり前のように腰に回される腕に、上から手を重ねる。


「どうした?」


「いえ……ここに来た時の事を思い出していて」


「そういえばお前と会ってもう四年が経つな」


そういえば……なんて言いながら、謙信様は誰よりもこの日のことを覚えていたと思う。

目の前に広がるのは一面真っ白な花が咲く花畑。
なんの前触れもなく「出掛けるぞ」と言ってここに連れて来てくれた。

腰を下ろすと、謙信様が私を後ろから抱き締めてくる。


「お前に出会って、俺は変わった。それはいつも言っているだろう?」


「……?はい」


「お前は、変われたか?」


「私が……?」


「お前はお前のままでいい。だがな、今でも帰りたいと思うことはないか?」


「無いですよ。謙信様のお傍にいられればそれでいいです」


私の肩に置かれた謙信様を頭を撫でると、謙信様は甘えるように私にすり寄ってきた。


「ふとした時にもし俺が、お前をいい方向に変えられたらいいと高望みをしてしまう」


「変わった、と言うよりかは……」


謙信様に出会って初めて知った「人を愛する」という感情。
好きよりも大きい、この人が居ないと生きていけない……それくらい大きな気持ち。


「こんなに好きになったのは謙信様が初めてです。初めてじゃ嫌ですか……?」

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