第8章 大阪城攻防戦 ~ 一期一振のキモチ ~ 上
一期一振「・・・ただ、主はそれに肯定も否定もされませんでした」
ただ、優しく「ごめんね」と微笑む。
その姿を見た時、初めて主が脆く儚く感じた。
そして瞬時に理解した。
一期一振「・・主は多くを語らないのではなく語れない。時の政府によって言動まで監視、もしくは制限を強いられていると考えると・・今までの主の行動に合致してくるんです」
加州「・・・・なるほどね。粟田口と因縁のあるこの場所なら時の政府からの目を誤魔化しやすかったってわけか」
一期一振「えぇ」
加州「それでアンタは俺たちとの合流を拒んでたの?」
天に掲げられた主の扇が、静かに閉じられる。
一期一振「それに関しては私より堀川国広のほうが知っているはずなんですが・・」
堀川「僕は主さんが語る以上の事を言うつもりはないよ」(ニコッ)
一期一振「ほう・・・。その忠義が主を苦しめてる愚行だというのに?」(ジロッ)
加州「はいはい、すとーっぷ!バチバチやりあってちゃいつまで経っても話が終わらないでしょ」(ハァ)
―――パンッ。
空間に響き渡るように、が大きく手を鳴らす。
その動作ひとつで、終わりだと告げるかのように。
加州「・・・・」
堀川「・・・・」
皆もそう感じたのか、交えていた刀剣を下ろす。
一期一振「・・・・さすが主。見事に結界を完成させられましたね」(ニッコリ)
真っ直ぐにこちらに向かってくるに、一期一振は優しく微笑んだ。
「そう思うならもう少し穏やかに戦ってくれない?舞っている最中に貴方達が睨み合ってるのが見えたときは、正直焦ったからね?」
一期一振「御冗談を。私は貴女方が有益になるようなことは何も知りませんよ」(フフッ)
「・・・――でよかった」(ボソッ)
一期一振「・・?」
が一瞬、目を伏せると真っ直ぐに私を見る。
「・・一期一振。まず、この場を設けたこと感謝します」