第6章 接着剤
数十分間くらい私は、トイレに座り待機していた。
いつの間に時間が経ったのか、もう鐘が鳴りそうな時刻だった。
そろそろ行こう。
トイレを出て、行きたくないと言っている重い足を動かしながら、私は教室に向かった。
ガラッ
教室のドアを開けると私の耳にすぐ、ヒソヒソ声が入り込んでくる。
ヒソヒソ ヒソヒソヒソヒソ
やっはり朝の噂はもう広まっていた。
皆が今日の朝の事を話している。
じろじろと見られる視線に耐えながら、私は準備を始めた。
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今日は、朝の準備に結構時間がかかった。
荷物多かったからかな…。
やっと座れる。
私は椅子に腰をおろした。
ネチョォ
…え?
変な違和感を感じ、腰をあげると、椅子には大量の透明な接着剤が塗られてた。
私はそれに気づかず、椅子に座ったらしい。
クスクス うけるんだけど~
そんな声が聞こえてくる。
早くとらないといけない…。
机には塗られていなかったのが、唯一の救い。
幸い、すぐ取れたが、水洗いをしないと制服が固まってしまう。
椅子も…早く拭かないといけない。
どっちを先に作業すればいいんだろう?
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椅子は綺麗にとれたけど制服は固まってしまった。
あのとき、私は最初に椅子を拭くことにしたのだ。
学校の用品だからね。
制服のスカートは、接着剤で固まって、固くなっていた。
制服も…これじゃ、買い直しかな…。