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二人のビー玉【文スト】[更新停止中]

第5章 荒神は今


蘭堂を見ている中也に太宰が声をかける。
「知っているなら教えてあげなよ。どっちにしろ、蘭堂さんはポートマフィアを危機にさらしたとして処刑されるんだ。」

「たくっ!どいつもこいつも何であんな奴に会いたがる!あいつなんかに死人を呼び戻せる力なんかねぇ!それだけじゃねぇ人格そのものが存在しねぇんだ。台風や地震と同じだ。」


蘭堂は中也を見据え
「人格等問題ない。」

「はぁ?」
中也は蘭堂を見た。

「大いなる破壊。地を焼き、空を染め大気を震わす理解の及ばぬもの!それだけで私には充分なのだ。教えてくれ中也君、人知を越えた存在。私を焼いたものは何処にいる?」


中也は少し蘭堂を見た後、近づいて行き
「そんなに知りたきゃ教えてやる。アラハバキはなぁ・・・・・俺だよ」

「何だって」
太宰は驚きを隠せずにいた。

蘭堂は微笑んだ。
「薄々そうではないかと思っていた。」





物陰でずっと聞いていた私も驚きを隠せずにいた。
「マジか。でも、よくよく考えてみればその可能性もあり得たな。」

突如、蘭堂が異能を発動させ中也を突き飛ばした。
そして、蘭堂の異能でこの建物すべてを覆い異空間を展開させた。
そして、中也に攻撃を仕掛けた。
「中也が押されてる。どーすっかな~。」

しかし、治が傷つけられた。
「なっ?!先代!」

治が中也に協力して蘭堂と先代を倒そうと言っていた。ポートマフィアの仕事に興味を持ったらしい。

「ふーん、なら私も手助けするとしようかな。」
私は立ち上がり異能力を発動させた。

「異能力『絡繰り人形』」
先代の行動を鈍くした。それと同時に中也がポケットから手を出した。

「何で俺が両手を封じて戦っているか教えてやろうか。いつか負けそうな時が来たらちょっとは愛着がわくと思ったんだよ、俺っていう奴にな。」

そして、治に手を伸ばした。治も中也に向かって手を伸ばし先代から受けた攻撃の反動で近づいた。

それを見た蘭堂は近づけまいと異空間を更に広げたが中也が触れている部分だけは動かなかった。
「バカな!」

私はその隙に蘭堂の後ろに回り込んで持っていたナイフで首の後ろを切った。
「ちょっと細工をさせてもらったよ、蘭堂さん。」

「ぐっ!夏目さん!」

そして、治の異能が発動され蘭堂の異能力は無効化された。そして、中也は首を抑えている蘭堂を床に蹴り落とした。
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