第3章 学校の正門
エミとはその後、連絡が取れた。
一緒に帰れなくてごめんねと謝ると「明日 学食で奢ってよ~!」というメッセと一緒に 激怒してるスタンプを連続でバンバン送りつけてきた。
でも最後は大爆笑スタンプだったので、No NameのLIVEの余韻で滅茶苦茶ご機嫌だったらしい。
屋上での出来事は、なんだか言いそびれてしまった。
まぁ怖かったけど うまく逃げられたし、もう会うこともないだろうから別にいいか。はい、記憶から抹消抹消!
次の日、授業も終わり 帰る準備をしていたら、クラスメイト達が窓際に集まって騒いでいる。
「あの人なんだろう?」
「誰か待ってるのかな?」
ちらっと見ると、全身黒尽くめの男が正門の門柱にもたれかかって腕を組んでいた。