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【イケメン戦国】ー悠久の時の中でー

第2章 私にできること




金平糖の作り方は、理論ではわかっている。

濃い砂糖水を、鍋を回転させながら加熱する。

そして、また砂糖水をかけることを繰り返す。



でも、やったことがない。

その金平糖作りは、職人さんたちが培った技術を駆使してやっと完成させられるもの。

ど素人の私が、理論でできる、なんてのは大きな間違いだ。

それに、砂糖はこの時代、ものすごく高い。

失敗する可能性が高い上、リスクが大きい。

その分、利益は大きいけれど。

(やっぱり、将棋かな。織田信長はすごく強かったみたいだけど。)

流石に心配なのか、秀吉さんが青い顔をしている。


信長様の顔を伺えば、その赤い瞳がこちらに向けられていて。

(思いっきり目があっちゃった、、、!)

歴史的人物、、、
伊達政宗がいる時点で、私の知ってる、つまり学校で習うような歴史とは違うことはわかっているけど。


それでも、ものすごく有名な織田信長と、目を合わせることができるなんて誰が予想しただろう?

「お待たせいたしました。用意が整いました。」

三成様が信長様の近くに将棋盤を置く。

「幸帆。来い。」

「はい。」

呼ばれて近付き、将棋盤を挟んで向かい合った。

「よろしくお願いします。」

対局前に、頭を下げる

「せいぜい俺を楽しませてみろ」

信長様に目配せされ、私の陣から歩を5枚取り

それを振って、将棋盤の上に落とした。

表が3枚、裏が2枚。

「私の先行ですね。では。」

そうして、対局が始まった。
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