第3章 プラマイゼロ * 宮地清志
それなのに、私の弱いところをワザと責めてくるものだから直ぐにまた次の波が襲い掛かってきて呑み込まれてしまう。
何回達しただろうか。
それすらも分からなくなるほど、ずっと責めたてられて、思考も身体も既に蕩けきっていた。
「すげぇ、トロトロ。」
『っはぁ…、』
挿入の準備を終えた清志が再び私に覆い被さる。
「挿れるぞ…?」
『うん、きて…?』
蜜口に大きく勃ち上がった欲望を充てがわれ、ゆるゆると小さく刺激される。
揺れる腰を両手で掴まれ、そして一気に貫かれる。
『んっ、ああ!』
「……っく、はぁ。すげぇ、締まるっ。」
すると、突然背中に手を差し込まれ上体を起こされる。
私の正面にいる清志はニヤリと笑い
「一花が動かねーと意味ねぇよな?」
と低く甘い声で囁いた。
今から感じる快感への期待に背中が震え、繋がった下半身に自然と力が入る。
清志の肩に手を置きゆっくりと腰を上下させる。
動くたびにぐちゃぐちゃと鳴るいやらしい水音に、思わず耳を塞ぎたくなった。
清志の大きな自身が奥をゆっくりと叩き、腰を思ったように動かせない。
『清志ぃ、も、ダメっ。』
「まだ、もうちょい頑張れ。」
『やぁっ、…ぁん。』
内腿に疲労が溜まり、腰を前後に動かすと清志の眉間に浅く皺ができる。
『んっ、気持ち、いいっ?』
「っあぁ、…でも、」
"全然足んねーよ。"