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ヒプマイ短編集/裏ばかり

第2章 自己紹介は最後に/有栖川帝統/裏



帝統「来い、来い、来い、来い…!」


ガシャーン!


帝統「あ゛ー!!!ハズレた……また金無しか…」

「「「おおおおおお!!」」」

帝統「あ?」


奥の方に人だかりができていて騒がしい。

帝統は気になり、人だかりの中に入っていった。


帝統「おっとっとっ……あ?」

「フルハウス」

「フォーカード」

『ロイヤルフラッシュ』

「「「おぉぉぉぉぉぉ!!」」」

「あのお嬢さん、もう10連続で勝ってるぞ!」

「イカサマじゃないのか?」

「おめでとうございます、こちらが賞金です」

『ありがとうございます。今日はこれで失礼致します』


白いワンピースドレスを身にまとった女性は裏カジノを出て行った


帝統「(勝つコツでも知ってんのか?すげぇな…教えてくれたりしねぇかな〜)」


帝統は女性に勝つコツを聞こうと後をつけた


―――――


細い路地に入り、大通りに出ようとしたが目の前に見知らぬ男が現れた


「お嬢さん♪」

『………』

「さっきメチャメチャ勝ってたね〜!どうしたらそんなに勝てるの〜?もしかして…イカサマ?」

『…イカサマなんてしてません』

「教えてよ〜!俺も金欲しいんだよね」

『…自分で頑張ってください』

「冷たいなぁ…。これ使えば素直になるかな……?」

『(何あれ…マイク…?)』

「―♪―♪―♪―!!!」

『っ!!!』


体中にビリビリとした衝撃が襲いかかり、膝が震えて地面に崩れた


『(な、何…!?立っていられない…!!)』

「ははっ!!すげぇ…!動けないでしょ…!?」

『何…したの…!』

「―♪―♪―♪―!!」

『うぅ……っ!!』


動けずに壁にもたれかかる

鼓動が早くなり、体が熱い


「これで…お前は…俺のもんに…!」

『…っ!』


男がに手を伸ばした


『触ら、ないで……!!』

帝統「何してんだお前」

『「!!」』


目の前にもう一人の男が現れた


『(仲間…!?このままじゃ…!)』

「お前……Fling Posseの有栖川帝統…!!」

帝統「そりゃ違法マイクかぁ…?悪いが俺には効かねぇぜ!!」


帝統はの腕を引き寄せて自分腕の中に納めた


帝統「―♪―♪―♪―!」

「ぐ……っ!!」


男は耳をふさぎながら路地を出て行った

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