イケ戦🍀現パロ噺 *お試し作品*(同名チャット有)
第3章 約束
「......」
「..?どしたん?」
「....デート、延期になっちゃった」
「えぇーっ!?」
多香子の声に、お客さんが全員振り返ってこっちを見る。慌てて周りに会釈しながら多香子を静かにさせると、多香子も声の大きさに気付いたのか、声のボリュームをだいぶ落とした。
「なんで!?」
「....仕事だって」
「マジかぁ.....。彼女より仕事を取る人には見えなかったけどなぁ」
「仕方ないよ。政宗には、やりたいことも面白いことも、たくさんあるんだもん」
「まぁ....がいいならいいけどさぁ....」
本当は、良くなんかない。
今まで1度だって約束を破らなかったのに、だから余計にショックで。
ラインを見るまであんなに浮かれてるのを隠してたのに、急にお預けを食って落ち込んでるなんて、カッコ悪くて多香子にも言えなかった。