第13章 子作り*
四つん這いになる柔らかい腰を両手で掴みながら、腰を振り続ける。そろそろ限界も近付いてきて、奥をえぐり上げるように何度も連打する。
【慶次】
・・・・百之助、・・・・百之助ぇ・・・・っ。
男同士で出会って惹かれてしまったのだから、それはもうどうしようもない。
幼い時からずっと特別な目で見てきた。
お互いの想いが重なった。
人を愛する罪を知った。
どんなに綺麗に研いだ螺鈿細工よりも、俺は何よりも百之助が美しく思える。
【百之助】
んぁぁ・・・・早、くっ・・・・。
【慶次】
・・・・っごめんな、百之助──
俺の口から出たのは、愛情より謝罪の言葉だった。
果てたときの締め上げに耐え切れず、俺も奥へと熱いものを解き放つ。ドクドクと脈を打つのを感じながら、すべて出し終え、百之助ごと引き抜く。
別のナカに放たれたドロッとした白濁を確認し、俺の身体に預けるように座り込む百之助を抱きしめる。
【慶次】
百之助、ごめんな・・・・。
無性に愛おしくなって、本能のままに唇を貪る。
【百之助】
・・・・ふ、ぁ・・・・っ。
【慶次】
百之助、辛かったら泣いても良いんだぞ。
【百之助】
泣くのはアンタだけで充分だ。・・・・もういい。女の方を慰めてやれ。
【すず】
っ・・・・ぅうう・・・・。
静かにすすり泣いていたすずは小さく身を縮めており、百之助に胸を押されると体温が離れて行く。
ずっと百之助の声しか聞こえてなかった。
そう気づかされたものの、まだ百之助を求めたかったが指先がそっと離れていく。立ち上がった百之助は後処理もせず、そそくさと羽織った寝巻きの紐を縛り上げた。
【百之助】
・・・・・・・・戻ってる。
【慶次】
・・・・、すまない。
百之助が部屋を出て行き、襖の戸が閉められる。
一番抱きたかったものを埋めるように、横たわっている小さな身体を抱きしめて慰めるような「愛してる」の言葉を囁き続ける。
空虚の愛の言葉を何度も耳元に刻み、すれ違う気持ちが交差するように音を閉ざした。
続く