第3章 最後のありがとう
その小さな鍵には見覚えがあった。
一緒に暮らし始めた頃、2人の宝物入れにしようと買った箱の鍵。
俺は部屋に帰り、その箱を開けた。
そこには、綺麗にラッピングされたプレゼント。
そして………
裕太「この写真は………」
初めてデートした時に撮った、2人の笑顔の写真。
写真の裏には、の字でこう書いてあった。
"Thank you & I Love you for ever"
裕太「……お礼を言うのは俺の方だよ………こんな俺を好きになってくれてありがとう………俺もずっと、ずっと
愛してる………」
くしくも今日は、俺の誕生日だった………
裕太「………うぅ………………」
その時ふわっと、何かに包まれた気がした。
『裕太………いつもそばにいるよ………』
の声が聞こえた気がした。
俺は涙を拭き、ニコッと笑った。
裕太「、俺頑張るから見守ってて」
優しい風が、俺の側をすり抜けた。
まるでが答えてくれた様に…………
Happy Birthday to yuuta
ーend−