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イケメン戦国〔瞳に魅せられて〕

第8章 軍神と魔王


「葉月どこだ」


安土城で葉月が武将たちと挨拶を交わしていたころ
春日山城では謙信が葉月の捜し城内を歩き回っていた


「なにしてるんですか謙信様?」


「幸村、葉月を見なかったか」


「たしか遠乗り行くって言ってた様な・・・
なあ、佐助」


「うん。謙信様に教えてもらって
乗れるようになったと喜んでました」


「貴様ら・・・俺の許しなく葉月を一人で
城の外に出したのか」


周りの気温が急激に下がるのを感じ
幸村は佐助に向けていた顔を謙信に戻し固まった


「さ、佐助!
なんかわかんねえけど謙信様怒ってねえか?」


「うん。これは不味いね
幸村あとはよろしく」


「ちょっと待て!
俺だけ置いてくんじゃねえ!!」


ドロンッと言って姿を消した佐助の後を追い
幸村も急いで謙信の前から走って逃げだした


「お呼びでしょうか謙信様」


自室に戻った謙信は兼続を呼びつけ
葉月の居場所を捜すよう指示を出した


「なんだ謙信、随分と機嫌が悪そうだな」


信玄が断りもなく部屋に入ってきた


「出ていけ」


ジロリと睨みつけるも
信玄はニヤニヤと笑みを浮かべた


「いいのか謙信?
お前の欲しい情報を持ってきてやったって言うのに」


「ならばさっさと言え」


「佐助」


「はい。ねえさ・・・
いえ、葉月さんは安土城にいます」


シュタと音もなく天井から降りてきた佐助
謙信と別れてから軒猿を使い葉月の居場所を突き止めた


葉月が安土城にいると聞き謙信は
すぐさま部屋を出て厩へと向かった


「みたか佐助?
あの謙信が女を追いかけて行ったぞ」


「はい。あの謙信様を落とすなんて
さすがは姉さんです」


「は?・・・・姉?」


「では、おれも安土に行ってきます」


ドロンッと言って謙信の後を追いかけ
安土へと向かっていった


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