• テキストサイズ

イケメン戦国〔瞳に魅せられて〕

第5章 身代わりの姫君


「いらっしゃいお嬢さん」


もしかしたらまた会えるかも、と
あの日以来店に通い常連になった


「今日は来てますよ」


『!!ありがとうございます』


店主が小声で教えてくれて
奥の席に視線を送れば静かに一人で
お酒を傾けている男性を見つけた
男性が見える位置の席に着き
葉月も同じお酒を頼んだ


『うわ~アルコール強い
こんなの呑んでてよく酔わないな~』


ちびちびと舐める様にゆっくりと飲む
徳利一本を小一時間かけて飲み干して席を立った


「店主」


「はいなんでしょうか?」


「先ほどの女はよく来るのか?」


葉月が店を出て行って間もなく
謙信は代金を払い店主に声をかけた


「ええ、この間の騒ぎの日から
毎日お見えですよ」


「そうか」


道に出て葉月が去って行った先に
目を送るがそこにいるはずもない
視線の先には信長が居る安土城


「謙信なにをしてるんだ?」


「・・・・信玄、お前こそ何をしている?」


安土城を睨むように見ていると
歩いて来た信玄が後ろから声をかけてきた


「俺の天女を捜してる」


「貴様が連れて来たと言う小娘か
女の尻を追う暇があれば鍛錬の一つでもしろ」


冷たく言い放ち隠れ家へと帰って行った


「やれやれ、謙信の女嫌いも困ったものだな」


「アンタの女好きの方が困ったもんですよ!!」


あと甘味もほどほどにしてくださいよ!と
声を大にして叫び幸村だった


/ 87ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp