第38章 Top priority -最優先事項-【降谷零】

今更何がそんなに恥ずかしいのか、真っ赤な顔でしどろもどろになってる。何故か僕から離れようとしてる身体の腰を抱えてもう一度引き寄せた。

下着をズラしてようやく開放してやれた欲望は、まだ触れてすらいないのに既に情けないくらい硬さも大きさも充分、先は濡れて、手を添えずとも上を向いている。ソレの先をに近付けて、ピタリと入り口を捉えた。触れ合ったトコロが、蕩けるように熱い。


「いいよな？…」

「ぅ……あ、の…っ…零の、浴衣…よごれちゃう…」

「別に構わないけど…」

「でも…っ」


じわりと溢れた気がする粘液はどちらのものか……

いつもの流れで挿入の是非を伺ったが、これってダメだったことは一度もない。ただの自分の中の礼儀のようなものだ。の腰へ添える手に徐々に力を入れ、腰を落とさせていく。


「あ、ぁあぁ…っ」

「っああ……キッツいな…」


彼女のナカはいつもさながら最高の心地で迎えてくれる。でも、その日一番最初、この狭い壁をこじ開けるとき、快感に歪むの表情には、毎度毎度背すじを強烈に震わせられる。

時間を掛けて奥まで辿り着けば、彼女の口からは甘すきる吐息が漏れてくる…ぴったりと柔らかい壁に包まれ、思わず僕自身も溜め息をついた…


「…零…すき…」

「僕もだ…が好きだ…」


突然の愛の告白に、思わず目の前の身体をキツく抱き締める。自分の顔に熱が集まっている(と思う)のを見られたくなかったからだ。

それも落ち着き、僅かに身体を離せば目が合って、自然と唇が重なり、何度もキスを繰り返し…舌を深く絡ませる…今度は胸の奥がジリジリと熱くなるのを感じる。


そのうち何も言わずとも腰が少しずつ揺れ始めて、その動きは快感を追い求めるものへと変わっていく。


「んあぁ…っあ、あぁっ…ぁああっ！」

「うわ、メチャクチャ締まった…」

「ああぁっ…だって…きもち、い…っ、あぁ…」


可愛い、気持ちいい、堪らない…

彼女の腰を強く引いて、奥を強く抉るように欲望を押し込めばの背中が後ろへ大きく反り、一際甲高い嬌声が広い部屋に響く…

世間一般で言う“いやらしいこと”を現在進行でしている僕達だが、背中を反らせて天を仰ぐは、美しいとすら思う。