Cherry-pick【名探偵コナンR18短編集】
第25章 夏の誘惑*前編【降谷零】
脇へ垂れていく唾液を、零は舐め取ってはまた先端を口に含んで唇と舌で弄ってくる。
胸だけでこんなに気持ちいいのって、初めてで。彼は相当上手だ。嬉しいような、ちょっと彼の過去に嫉妬しちゃうような……思いは複雑だけど、ほんとに気持ちよくて……その内そんなことどうでもよくなってくる。
少し強めに摘まれれば、背中がピクリと跳ねる。
「あぁ……零……あっ、あ、ぁ……あぁっ!」
「こっちは……どうなってる?」
脇腹を撫でて膝まで下がっていった手が、内腿をさすってくる。くすぐったいけど、ゾクゾクして……お腹の奥が疼く。
たぶん、下着は溢れた蜜で濡れてしまってると思う。
恥ずかしくて、ピタリと脚を閉じるけれど、お構い無しに零の手は中心まで上がってきて、ソコに触れてくる。
「あー……グッショリだな……」
「……言わ、ないで……」
「……ん?ああ、誰にも言わない。いつも会社ではマジメな顔して働いてるが、ちょっと触られただけでこんなに濡らしちゃうヤらしい子だったなんて……」
「ちがう……」
そもそもそういう意味じゃない!いや、勿論会社の誰かに言われるのも困るけれども……!
指で押さえ付けられて、嫌でも自分の濡れてる下着を肌に感じる。しかも、ちょっと所じゃない、これってすごく濡れてるんじゃないか。
「でも僕だけが知ってるだと思うとゾクゾクするな」
それは、私も同じだ。他を寄せ付けない孤高のトップ、チャラチャラした雰囲気とは無縁の彼が、こんな顔をして、こんな事を言うだなんて……
って。黙ってる間に下着に手を掛けられて脚から抜かれてしまった。さっきから私ばかりが脱がされてる間抜けな状況。
「あの……零、も……脱いでよ……」
「そうだな。もうさっきから暑くて暑くて……」
そう言いながらシャツを脱ぎ捨てた彼の……服の下に隠れていた身体が露になり、思わず手を口元にあてて、息を呑む。
「えぇぇ……零って……」
「どうかしたか?」
「すごい……かっこいい……」
めちゃくちゃイイ身体してるのだ。お腹なんて割れてるんだし、肩も胸も適度にモリッとしてて……綺麗というか、美しいというか……マジマジと、見てしまう。