第19章 飛び越えてしまった【萩原研二】

彼は全てをナカに埋めた、と思われるけど、全く動き出さない。

深く息を吐きながら、ただ抱き締め合う。重なった胸から強い鼓動が伝わってきて、無性に落ち着くような、もどかしいような……

だけどハギの抱き方は何から何まで今までの相手とは違うことずくめだ。気持ち良くって、温かくて……きっとコイツの彼女になる子はみんな幸せなんだろう。


「、辛くねーか？」

「だいじょぶ、たぶん」

「んじゃ、そろそろ……っ」


ああ、やっとか……そう思った瞬間、身体の一番奥を強く抉られて、妙な感覚に身体が震えて、思わず息を飲んだ。

ゆるゆると抽挿が始まり、大きな熱にナカを擦られ、奥に押し付けられて、それこそ変になりそうで……自分の身体に起こってることが理解できない。
お腹の奥で熱く疼いてる、まさにその場所をハギがたっぷり刺激してくれるのだ。


「あ、あっ……あぁ、ハギ、すごい、ああぁっ……」

「ああ……っ、マジで気持ちいい……」


彼は次第に激しく動き出す。もう思考が全くついていかない、ただ“キモチイイ”しか浮かんでこない……頭がついにイカれてしまったか……


「ん、っあぁ、ああぁ……あっ、あぁっ！や、あぁ……わ、たしも、きもち、ぃ……はぎ、きもちい……あっあ、あぁ……」

「あー…………ッ」


勝手に出る声も、もう止められない。
繋がった所からは、酷い音が立ってるけど……もう恥ずかしいとか、どうでもよくなってきた。


上半身を起こした彼は、私の腰を掴んで更に奥へ奥へと強く腰を打ち付けてくる。身体が揺さぶられて視界が揺れる。その度に目の前がチカチカする……


「あぁ……っあ、あぁ、き、もちい、あぁっ！」

「すっげぇ締めてくるね……ココ、いい？」

「んあっ！あぁ……そ、いい……あっあ、あぁ……きもちい……」

「……コレ、もっとして欲しい？」

「あぁ……し、て、……してっ！あ、あぁ、もっと、もっと……」

「あーマジでイイ……、可愛い……」


ハギの手が、乳房に伸びてくる。全体を痛いくらいに掴まれて、乳首を摘まれればまた別の快感が身体を駆け抜ける。

もうどこか、別の所にいるみたい……