Cherry-pick【名探偵コナンR18短編集】
第11章 助けて!お巡りさん!【松田陣平】
※先に共通ルートを読んで頂いた方が
ストーリーが分かりやすいです!
松田さんって、全然警官っぽくない。夜なのにサングラスかけてるんだし、ノリも軽ければ言動は強引だし。
どっちかって言うと逮捕するより逮捕される側ってタイプじゃないか?
でも交番で顔を合わせた時から、何故かこの人と話してると、胸がザワついて、モヤモヤするというか・・・降谷さんや諸伏さんとは違う何かを松田さんに感じていたのは確かで。
居酒屋でトイレに立った時。
トイレの個室を出たすぐの手洗い場で松田さんと鉢合わせた。手を洗っていると背後に立たれ、サングラスを少しズラした彼と鏡越しに目が合い。変に胸が騒いで目を斜め下へ逸らした。
「、お前、俺が好きだろ・・・顔に書いてあるぞ」
いきなりボソッと耳元でそんな事を言われて、腰が抜けるかと思った。
松田さんは笑いながらトイレへ入っていく。
鏡を見れば自分の顔は赤くなっていて・・・その場はなんと答えたら良いかも分からず、身を縮めることしかできなかったけど・・・
それで腑に落ちたことが一つあったのだ。
彼の言う通りだとしたら。私は松田さんが好きなんだとしたら。
そうだとしたら、この妙な胸騒ぎにも納得がいくのだ・・・
「私は、松田さんの所にお世話になりたいです・・・」
「聞くまでもなかったな、当然だ。行くぞ」
松田さんに肩をぐいっと抱かれて店の外に出た。
外は寒かったはずなのに、緊張が酷いからか今は全く寒さを感じない。
彼を“好き”なのだと意識し出してから、彼と目が合う度にドキドキしてしまうし、上手く喋れなかったりで・・・
でもいくら何でもこの距離は近過ぎる。肩を抱かれたまま、松田さんの動くままに私も歩いてるんだけど、身体の片側がずっと彼とくっついている・・・