Eve innocence 【D.gray-man】
第8章 裏切り者
【カチコチカチコチ…⠀】
時計の音だけが鳴り響く病室で
シェリー教官と私は見つめあった。
「イブ…貴方仲間を売ったの?」
「え………私が……仲間を…?」
一瞬なにを聞かれたか分からなかった。
「どうなの?」
「私はそんな事をやるためにファインダーになろうとしてるんじゃない!!!エクソシストになる為に日々鍛錬してるんです!!仲間を売って自分に何も得はないじゃないですか!!」
「そうね。でも、ミカとダニエルは貴方が仲間を情報を売って口封じの為にミカを庇ったって聞いてるの。それが本当なら貴方はファインダーになる資格はない牢屋行きよ。」
「違います!!ほんとに違うんです!!」
「貴方の言い分は分かったわ。貴方は何もしていないのね?」
「していません……」
「とりあえず、上層部と話を揉んでみるわ。」
「はい…分かりました…」
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それから三日後
私は医務室から退室出来た。
しかし、周りの目は冷ややかな視線だった。
影で言っているようで
私の耳には届くように言っている。
「裏切り者」と。
私は耳を塞ぐように
教団の森の中にある温室に入った………
力なくガタンと立膝を着き、
「どうしてなの…」
「どうして、私を疑うのよ!?ちゃんと戦ったじゃない。私じゃなくてあの二人が私を売ったのよ?!」
「この役ただず!!!」
【ドンッ!!⠀ドンッ!!】
私は言葉に合わせて床を叩き始めた。
「私はいつもみんなに嫌われて……ヒック
役ただずで………ヒック今回も私が生き残るよりマシだと思って覚悟まで決めたのに……」
温室でイブは心の内を叫んでいた。