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高嶺に咲く【BTS】

第7章 August


テレビ番組の収録前、彼女はファンからきた手紙の返事に追われていた。
人気が出れば当然、ファンも増えるし、手紙は増すわけなのだが、
返事に困りながらも、彼女は一通、一通…確り返事を書いている。
これは毎回の事であり、
横で見ていたナムジュンは感心し声を漏らした。

「サユは凄いな本当に」

「ナムオッパ…凄くないよ?だって、みんな私のことを気にかけてくれている人達だから、私はできる範囲なら言葉や態度に表せない分……やろうとおもってるの」

「それが凄いんだよ……」

ナムジュンとそんな会話し、進めていると彼女の手が止まった。


「どうした?」

「また、この人だ……」

「また?」

それは、デビュー仕立ての頃から、ずっと、彼女に送られてくる手紙

「何回も来てるのか?」

「何時も曲と手紙をセットでくれる
Augustさんです。」

「August?」

「この彼のペンネームなんです、何回も何年も来るので1番おぼえてる方なんです……」

「曲を送るなんて、変わったファンだもんな…」

曲の内容は様々だ。何時も、彼は俺にはアンタのような才能がないが聞いて欲しい……天才のアンタに聞きたい。どうすれば、アンタのようになれるんだ

とか、

返事を返せば、毎回、毎回、違う曲を聞いて欲しいと送ってくる。

でも、彼女はAugustという男に才能がないなど、ありえないと思った。

とても、生を感じる曲で彼女は勝手だが、彼が世に知られて欲しいと思っている。

「あなたは才能がない訳ないですよ…」


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