第3章 受け止める
港が見える丘公園。
ここは、私の大好きな夜景のスポット。
「隆二!きてきて!きれー!」
久しぶりにきた私ははしゃぐ。誰もいないから余計に。
「うわー!すっげ、久しぶり!なつかしいなぁー」
「…。」しばしの沈黙。
「今さ、おまえ絶対に昔の男思い出したっしょ?」眉間にシワを寄せてにらんでくる。
「そういう、隆二もでしょ?」
「思い出しませんー。俺は、お前が居ればいいもん。」
恥ずかしい事をサラッと言ってしまって照れるを隠す彼が堪らなく愛おしい。
「隆二。私、凄くしあわせ。ありがとう。」
素直な、気持ちが口から出た。彼はいつも私に等身大の自分をぶつけてくる。だから、私も彼の気持ちを疑う事なく信じていた。
「名無し。。」隆二の顔が近づいてきた。
私たちは初めてキスを交わした。