【降谷零】意地悪すぎだよ!降谷さんっ!!~翻弄しすぎの上司~
第14章 蜜月夜・・・
種に濡れた腹部をふき取り、そっと腕を引き起こすと降谷の腕の中に擦り寄る雅…
「痛くなかったか?」
「…大丈夫。」
「その間…ちょっと気になる…」
「ちょっとは痛かったけど…でも零さん…優しかったから…」
「そう?…ならいいんだけど…」
そう言いながらも巻き付く雅をそっと離して頬を撫で、顔を持ち上げると降谷は優しく笑った。
「すっごい可愛い…」
「ばっ……!!な…何言って…」
「ほんと、そう思った。」
「何言って…」
ふいっと背中を向け降谷と距離を取る。しかし、そんな距離も無残に縮められ、後ろから抱き締められる。
「無防備すぎ…」
「そんなこと…ン…」
「もしかして雅…後ろからのが好き?」
「そん…ば…ッッ!!ちょ…ッッ」
言葉にならない様子で後ろから迫りくる降谷の甘い吐息とするりと伸びる手を拒む事は出来なかった。
「ほら…もうこんなに…」
「ン…ちょ…ァッ」
ぴんと立つ胸の突起をキュッと摘まんでみる降谷。小さく声を漏らし前かがみになる雅の首筋に唇を寄せ、舌先でぺろりと舐める。
「ン…ッッ」
「…風呂入る?」
「え…?」
「ほら、僕ので汚しちゃったし…」
「…ん」
不意に降谷の腕から解放されて嬉しい反面、雅は少し残念なようにも感じていた。
もう少し触れていたかった…
それが雅本音でもあったからだ。
ベッドから降り立った時、降谷に手を引かれて雅は後ろからついていく。浴室に入り湯を張るべく湯加減を見ていた時だった。降谷の背中から雅はキュッと巻き付いた。
「雅…?」
「……ちょっとだけ…」
「何?」
「……ッッ」
「…クス…触れたくなった?」
「…ん」
余りの素直な言葉が返ってきたため降谷もすこし照れくさくなっている。その手を取りシャワーヘッドを持ちサーーと湯をかける。
「洗ってやろうか?」
「い…いい!!大丈夫」
「そう?残念だな」
「…(そんなことされたら困る)」
その思いは口に出せないまま泡立てたスポンジを受け取っていた。
「貸して?背中位洗う。」
「…ん」
そうして押しに負けた雅は降谷に手渡した。