第12章 キツネアザミと矛盾の芽
ある程度楽しんで上がると、そこには大量に焼かれた焼きそばに魚介類と、それから。
「私だあ!!!!!」
「蜻たん四国に行ってきたらしいよ」
『へえ、お久しぶりです』
「他人行儀、S!!海水浴は楽しかったかあリアちゃ……なぜ、隠れる?」
『他の人と先に仲良くやってたんでしょ、リアとか邪魔だしどうぞご自由に』
「わあ、リアたん早速拗ねてるじゃん。だからとっとと構いに行っておいでって言ったのに〜」
「中也殿と楽しくデート中のところに割り込むほど私も野暮ではないぞ?」
あっちもあっちで拗ねてたなこりゃ、めんどくせぇこいつらのあれやこれやは。
「私はこんなにもリアちゃんに会いたかったというのに」
『でも他の子と違ってリアには水着の感想とか無いんでしょ』
「ヤキモチM!!!可愛いに決まっているだろう、一度よく私に見せ「触んな変態、俺がする」これがシークレットサービスの力……!」
リアのパーカーを脱がせようとするのを阻止して俺がファスナーを下ろせば、石になって動かなくなった蜻蛉。
おまえ一生そうしてろよ。
「か、可憐だ」
『コメントきも』
「なんというか身体の肉付きが良くなっ『変態』どうしてだ!?健康になってきたという意味でだな、いやもちろんリアちゃんはエロ可愛いが!!!」
『中也さんあの変態怖い』
「任せろ、砂浜に埋めてやる」
首だけ出した状態で埋めてやるとようやっと静かになった。
『中也さん♡』
「蜻たんいいの〜?リアたん多分恥ずかしがってるだけでしょあれ」
「私が真面目に褒めると今度は恥ずかしがって寄り付かなくなってしまうだろう」
「中也たんがガードしてるし大丈夫なんじゃ……ん?もしかして蜻たん側がガチデレしてる??」
「うちの子が一番可愛い」
「らしいぞ?」
『連勝のご飯が先』
飯に負けたのかあいつ、なんて憐れな。
「おかえりリアちゃん、いっぱい作っといたよ食べな?」
『おいくら万円?』
「リアちゃんから取るほど困ってません。ほら、中也さんも一緒に」
『連勝は食べさせてくれないの?』
「中也さんやっぱりこの子俺がもらっていい???」
ダメに決まってんだろと頭を掴むとへらへらと笑われた。
こいつが一番読めねぇんだよ、リア曰く本命の女がいるとかなんとかって話だが。
「じゃあちょっとだけね。イカ焼きも食べな〜」