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ハリー・ポッターと闇の姫君

第3章 【期待と不安を胸に】


 いったい誰が新しい『闇の魔術に対する防衛術』の先生になるか、皆で予想しあっていた時だった。やっと1年生を連れたマクゴナガル先生がやって来て、大広間に緊張感が走った。

 マクゴナガル先生は3本足のスツールと、ボロボロの組み分け帽子を持ってきて大広間の中央に置くと、組み分け帽子はプルプルっと震えて、継ぎはぎだらけの口のような部分から、不思議な歌をうたった。


今を去る事1千年 偉大な魔法使いがやって来た
秘めた力を見定めようと 4人の魔法使いが魔法をかけた
何を隠そう我こそが、 魔法をかけられし『組み分け帽子』
年に1度の晴れの舞台 見事秘めたる力を見出さん

荒野から来た グリフィンドール
勇気を心に秘めた 金色の獅子

谷川から来たレイブンクロー
知識を求める 大ガラス

高山から来た ハッフルパフ
平和を尊ぶ 黄色いアナグマ

湿原から来たスリザリン
野心を持った 銀の蛇

今では継ぎはぎだれけだが その魔力は未だ衰えず
被ってごらんよ恐れずに 必ず私が教えよう
君の中に眠る力が 今こそここで花開かん


 組み分け帽子の歌が終わると、どのテーブルからも一斉に割れんばかりの拍手が巻き起こった。マクゴナガル先生は長い羊皮紙を手に、ABC順に名前を言って、組み分け帽子を被せた。最初のスチュワート・アッカリーと言う男の子はレイブンクローに選ばれた。するとレイブンクローから歓迎の拍手が送られて来た。
その次の男の子はスリザリンに選ばれた。その子に拍手を送りながら、ドラコがチラリとこちらを見た。クリスはツンっとそっぽ向いて無視してやった。

 そうして着々と組み分けは進み、やっとハグリッドが教職員テーブルに姿をみせた。ハリー、ロン、クリス、ハーマイオニーの4人はハグリッドに手を振ると、ハグリッドも手を振り返してくれた。これで空席が2つ。1つは今まさに組み分けをしているマクゴナガル先生の席だ。となると――残るは『闇の魔術に対する防衛術』の先生の席だけだが、一向に現れる気配が無いまま、とうとう組み分けが終わってしまった。
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