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ハリー・ポッターと闇の姫君

第18章 【気になるアイツ】


「でも振られてよかったじゃないか。顔だけの女に碌な女はいないぞ」
「チョウは性格も良いしクディッチも上手いよ」
「フラーは君よりスタイルが良いし代表選手だ」
「ああそうかい悪かったな」

 折角慰めてやったのにこれだ。クリスはお手上げだとばかりに肩をすくめた。

「相手がいないのは僕達だけかも。ネビルは別として――そうだ、ネビルが誰に申し込んだと思う?ハーマイオニーだ!」
「えぇーーっ!!」
「あぁ~、成程」

 ハリーは驚いたが、クリスは納得がいった。ハーマイオニーはよくネビルの宿題を見てあげたりしていたし、『魔法薬学』の授業でもしょっちゅう助けてあげている。好意を抱いていたって不思議ではない。

「でも、ハーマイオニーは他に相手がいるからって断ったらしいんだ。きっとウソに決まってるよ、ネビルと行きたくないもんだから……だって誰がアイツなんかと?」
「誰が何ですって?」

 その時、後ろからトゲトゲしい声が聞こえてきた。ハーマイオニーだ。しかしハーマイオニーは怒ってはおらず、寧ろ余裕の笑みを浮かべている。

「どうして3人とも夕食に来なかったの?」
「私は察してくれ」
「2人は……ダンスパーティの誘いに断られたショックで――」
「余計な事言うなよジニー!」
「あぁ~ら、それは御気の毒様。どう?ロン、これで少しはエロイーズ・ミジョン可愛いらしく見えてきたんじゃない?」
「――いや、エロイーズより可愛い女の子がここにいたよ」

 ロンは立ち上がって、ハーマイオニーを頭のてっぺんからつま先まで何度も往復して見つめた。

「ハーマイオニー、君はれっきとした女の子だ!それに鼻もずれてない!!」
「そうね、その事に気づくのにいったいどのくらい時間をかけてくれたのかしら?」
「よし!問題解決だ、君が僕ら2人のどちらかと行けば良い!」
「おあいにく様、もう私、正式に他の人から誘いを受けてるの」

 ハーマイオニーはツンと顔を背けて言った。ロンは「またまた」と言って笑っている。ハーマイオニーの言う事を冗談として受け取っているみたいだ。
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