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ハリー・ポッターと闇の姫君

第15章 【ドビーとウィンキー】


 談話室へ帰る途中、ロンが早速お土産のパイにかぶり付きながらこう言った。

「僕さ、フレッドとジョージの事凄いと思ってたんだよね。だっていつも厨房から沢山お菓子やらジュースやら持ってくるからさ。でも何てことなかった、だってむこうの方から食べ物を差し出してきてるんだもん」
「これはチャンスよ、またと無いチャンスだわ」

 ロンの話しをまるで聞いていなかったかの様に、ハーマイオニーが口を開いた。その瞳には確固たる信念と言う名の炎が宿っている。

「ドビーがいる事によって、自由になる喜びを知る屋敷しもべ妖精が増える可能性が出てきたわ!クリス、ここで貴女の出番よ!」
「えっ!?何で私が出てくるんだ!?」
「あなたの実家に居る屋敷しもべ妖精に手紙を書いて、この状況を伝えるのよ。そして実際に自由を手に入れた屋敷しもべ妖精がいる事を知らせれば、意識を改革して今までの現状を打破しようと動き始めるに違いないわ!」
「は~……ははは、そう上手くいくと思うか?」
「いくわよ!きっとそうすればウィンキーも感化されて元気になるわ!!」

 どこからそんな自信が出てくるのか知らないが、ハーマイオニーはまるで羽根が生えたみたいにウキウキしながら飛び上がりながら階段を上がって行ってしまった。
 その後姿を、ハリー、ロン、クリスは呆然と見ていた。

「上手くいくと思う?」
「絶対無理」
「だよね」

 これをきっかけに、ハーマイオニーがまた『反吐』の活動をおっぱじめるんじゃないかと思うと、3人はそろって盛大な反吐――ならず、溜め息を吐いた。
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