第4章 体育祭
「寒くなってきたね…。」
お泊まりも無事終わり、また1週間、学校生活が始まろうとしていた。
「今週の土曜日は体育祭だからね〜!なので今週は、体育祭の準備期間になるので、サボらずにちゃんと参加するようにねー!」
「体育祭…。」
「めんどくせぇな。」
「何すんのー?」
「1年生は、リレーをやりますー!」
「えー!リレーだけー?」
「あと借り物競争もやりますー!」
「借り物競争…。」
「うわ…やりたくねぇ…。」
「…」
「あと席替えもしちゃいましょーう!」
うちのクラスの担任は、突然意味のわからないことを言う。テンションが高く、明るい。と言えば聞こえはいいが、自己中。の一言で済ませてしまえばそれで終わりだ。
「はいはーい、くじ引いてー!」
「はぁ…。」
先生の提案でくじ引きで席替えをすることになった。
「…」(9番…。)
4列目の1番後ろの席。5列目が窓側の席。
「…春樹は何番だった?」
私がそう聞くと、クラスは静まり返った。
「…10番。」
「おいおい、俺、春樹の前だわ…。」
「うわぁ…それは災難だわ〜。」
「でも1番災難なのは隣の席だよな〜。誰だろ〜。」
小声で会話をしているクラスの男子達。
「あ、じゃあ私春樹の隣だ!」
嬉しかった。
「!…菜月か。助かったぁ〜。」
「この1ヶ月は平穏に暮らせる〜!」
「よっしゃぁぁぁ!」
またヒソヒソと話し始めた。
「菜月かよ。」
「ダメ?交代してもらおうか?」
「いや、いい。」