第32章 夜を独り占め 〔膝丸/R18〕
「…痛く…ないか?」
押し入れながら初めての主に声を掛けると、苦しそうな表情をしながらも「大丈夫」と頷く。
しかしうっすらと涙を浮かべていて、俺はその目元にキスし間近で言う。
「我慢せず、痛かったら痛いって言ってくれ」
「う…ん…だいじょ、ぶ…早く…膝丸を…いっぱい…欲しい…」
何てことを言ってくれるんだ、と俺は内心どきりとし自分のものが主の中で更にむくりと猛ってしまい、主が「…あっ…おっき…ぃ」と小さく呻いた。
「雅…ずいぶん大胆に誘ってくれたものだな…」
「誘って…ないよ…」
その表情から、主に俺が煽られた事を全く理解していない。
全く仕方ない、と俺はゆっくりと主の中へ己を進ませつつ、主に「ちから、抜いて」と言う。
「う…ん…」と返事をしながらも緊張のためか、なかなか主のちからが抜けない。
「雅…痛かったら悪い」
俺は体勢を変えようと主の両足を抱えると、自分の両肩に掛けると角度が変わり俺が中で進みやすくなった。
「あっ…何、する、の…はず、か、し…」
足をおおっぴらに広げられ、俺が己を挿し入れた状態のまま体勢を変え、全てが俺に見られている主が恥ずかしそうに悶えるが、俺は自分を押し進める。
「俺のものだから…全て見せてもらう…可愛い、雅…よし、ほら、見るか?ようやく全部俺も挿入ったな…」