第28章 おしおき 〔明石国行/R18〕
「それとこれは別ですわ。それに煽ってきたのは、雅はん、貴女です。貴女が自分を煽ってきたんです。自分はそれにお仕置きしたまでですわ」
自分の言葉にゆっくりとからだを起こした主はんは、頬をふくらませる。
「お仕置きってなんで私が…」
「でも気持ち良かったお仕置きでしょ」
自分が自分の乱れた前髪をつんと引っ張って直しながら言うと、主はんは参ったとばかりに苦笑した。
「それは否定しないけど…あ、もうすぐ蛍丸たちが戻るんだっけ」
腰をさすりながら着ているものを着直す主はんに、自分も脱いだものを着る。
「腰、痛い」
主はんは頬を膨らませて、着替えながら自分に文句を言ってくる。
「そんなん自分のせいじゃありません。雅はんが可愛すぎるからいけません」
自分が笑いながら言うと、主はんはますます頬を膨らませる。
「明石…遠征部隊に入れちゃうから」
「なんですのん、それ。遠征に行かされたら昼寝が出来まへん」
主はんの嫌がらせに自分は抵抗し、二人で顔を見合わせ、そして笑ってしまった。
主はんは自分の腕に中に飛び込んできて言う。
「やる気の無い明石も、やる気のある明石も…私は好き」
あきまへん、そんな事言われたら、今夜もやる気になってしまいます…雅はん、夜這いを期待してますのん?
<終>