第21章 愛と破壊 〔加州清光/R18〕
主の小さな吐息は、まるで声を出したくないように思え、俺は耳元で囁く。
「ねぇ、雅、声、出して欲しいな。俺に気持ち良いって声を聞かせてよ」
泣きそうな顔で俺を見上げる主に、俺は大丈夫だと頬にキスする。
「俺は誰?今、雅の目の前に居るのは誰?大丈夫だよ、俺を信じて」
俺が主の額、頬、鼻の頭、唇とあちらこちらに軽く口付けてなだめるように言う。
「…うん…加州くん…加州くん…」
主は俺の背中に回した手にちからを心持ち入れ、俺を抱きしめるようにする。
人差し指だけから手のひら全体で乳房を揉みしだくと、主から喘ぐような吐息が漏れ出る。
「いいよ…もっと声を聞かせて…」
揉む乳房の中央を軽く摘まむ。
「んぁ…は、あ…っ…」
少し大きく声をあげる主に、俺は「可愛いよ」と声を掛け、からだをずらしもう片側の乳房に口を寄せる。
舌先で硬くとがる部分を舐めまわすと、気持ち良いのか嬌声をあげる主。
「かしゅ…く、ん…かしゅ…くん…」
俺の名前を呼ぶ主に俺は胸を揉みながら顔をあげて言う。
「雅、可愛い…この姿は俺だけの雅だよ…」
俺の言葉に主は「うん…うん…」と頷く。
「下、触るよ…痛かったら言って」