第12章 相容れぬ世界 〔斬鉄剣/R18〕
「勿論。ただ今日はもう遅いから、明日にしよう。では主、俺たちはこれで失礼します」
長谷部は立ち上がり、斬鉄剣と一緒に部屋を出て行った。
一人残った雅は二人が出て行ってから、大きくふぅとため息をつく。
「長谷部さんまで戻っちゃった…じゃあ一人で寝るか…」
隠していた乱れた布団を直し、雅はもぐりこむ。
「長谷部さんの匂い…少し残ってる…おやすみなさい…」
入眠した雅は、何やら重みを感じて目を開けて驚く。
一人で寝たはずが、隣に長谷部がいて雅を抱き締めていた。
「は、長谷部さん?」
驚いて声をあげると、長谷部が目をうっすらと目を開けて、寝起き特有の掠れた色気のある声で名を呼ぶ。
「…雅…一人で寝てしまわれてましたので、勝手ながら添い寝をさせていただきました…」
そう言って更にぎゅうと自分の胸に雅を抱える。
寝間着は寝乱れて衿元が常より開き、胸元がかなり見えてしまっているところに互いの肌をくっつける。
先程、これからというところで斬鉄剣に邪魔されたのも大きい。
二人のからだはあっという間に熱を持ち、何もしていないのに雅は胸先が起ち上って行くのを感じる。
「雅…先程の続きをして欲しいみたいですね…」