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とある組織の黒い魔女 【名探偵コナン】

第2章   魔女とスナイパー





迎えた任務当日





『ライ、私が取引に応じるフリをして行くから、お前は私の合図を待つだけでいい。私が合図したら相手のボスと私が殺 り残した残党だけ狙って』



「!?」




正直、驚いた。




じゃぁ作戦を言うわね
と言ったアイリッシュの言葉にだ。





そもそも作戦と言えるほどのものではない。






相手は取引という名目でこちらを殲滅させようとしているのはすでに分かっていることだ。




バカ正直に敵の前までいかずとも、不意をついて
相手の親玉だけ狙えばいいだけの話
わざわざ、敵陣に堂々と乗り込む必要はない。





さらに言わせてもらうと、この女・・・死ぬ気か?




『何を考えてんの?私は死なないから大丈夫よ』




フフッと笑みをこぼす女。





「単刀直入に言わせてもらうが、それは作戦ではなく強行突破と言った方が正しいぞ。アイリッシュ」





考えを読まれたせいか、つい予想もしてなかった言葉を口にしてしまったのは俺の方だった。





自分の命をなんだと思っているんだ。




組織のためなら自分の命を捨てても良いというのか。





アイリッシュ



お前は何を考えている?



何をしようとしている?






気づかぬうちに
自然とアイリッシュへと視線を送る。





今夜はは新月





暗闇が支配する黒い夜




対向車のライトに照らされた女のどこか遠くを見ているような儚い瞳に




不覚にも




魅入ってしまった。








この瞬間からだったかもれない。




俺がこの女



アイリッシュを組織の人間としてはなく




ひとりの女として




見てしまうようになったのは






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魔女とスナイパー  ④スナイパーと新月





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