第13章 やっぱり
「…そうなの?」
「うん。好き嫌いないって言ってたから、逆にどうしようって。考えてたら、ものすごいイッパイ作っちゃって…」
「そう、なんだ…」
「…ふふっ。すっごい量の買物しちゃった(笑)」
「…」
…カワイイですよ?そりゃ。目ぇキラキラしてるし、笑顔だってカワイイけど…
「…あ、お腹、空いてなかった…?」
「えっ?いや…」
いや。空いてます。昼食ってからけっこう時間経ってるし。そう言われたら急に空いてきた。
けど
「もしかして、晩ごはん食べてきちゃった…?」
「え?ううん。まだだけど…。えっと。なに、作ってくれたの?」
「えっとねぇ…カレーでしょ?」
「おっ!」
「ハンバーグでしょ?」
「オオッ♪」
「あとコロッケとエビフライと麻婆豆腐と…」
「え、えっ。…そんなに?」
「うん。ちょっと張り切っちゃって(笑)」
「メイン、イッパイだね(笑)」
「サラダも、イッパイ作っちゃったんですよね…」
「え」
「大根のサラダ、マカロニサラダ、アボカドサラダ…」
「…ふふふっ、あはははっ。それは…張り切ったね!」
「うん!だって、嬉しくて…。ふふっ。頑張っちゃった」
「…うん、ホントに頑張った、それは!エライ!」
「…へへっ」
…いや、ホントかわいい。可愛らしい。超嬉しいし。そりゃもう…
「じゃあ~…食べよっか?」
「うんっ!」
…ねえ?食べないわけにいかないでしょ。実際腹減ってたし。手料理作ってくれて、ホント嬉しいし。…まあ、ジーンズが窮屈なくらいにはエッロイ気分になってたけど。…うん。せっかくだし、まずは腹ごしらえをしてからでも――…