第7章 目覚めのキッス
「ん…」
気付いたら、布団がかかってた。見たことない毛布。違和感。
(え?ここ…ドコだ??)
って一瞬思ったけど、すぐ思い出した。
下、床だし(かろうじてラグの上だけど)。服、着てねえし。唇、痛ぇし。なんか、すげースッキリしてるし(いろんな意味で、ねっ?)。
それに、なにより
すぐとなりに、キミがいたから。
「…スゥ…スゥ…」
「…」
寝てる…。
この布団って、葉月がかけてくれたんだよね?
でも…
葉月もまだ、どうやら素っ裸のままなんだよね…。
布団取りに行く間とか、絶対寒かったと思うんだけど…。なんだろ。自分だけ服着るの、悪いなって思ったのかな?
「…フフ」
うん。きっとそうだな。だって、自分だけ着てんのも、なんか微妙じゃない?だからって俺に着せるのも何かねえ?さすがに。エッチしたとは言ってもさ。それは抵抗あるだろうし…。着せてる最中に俺が起きても微妙だし(笑)。
だからきっと、フェアに。お互い、何も隠さずに。
そんな感じかなっては思うんだけど…。
「…」
なんだろね、これは。なんか、嬉しいけど、なんか、ちょっとだけ恥ずかしい。なんとなく。
うん。
葉月って…
めっちゃかわいいなっ!?
ホントに。俺の方向いてさ、こ~んな無防備にスヤスヤ寝息立てちゃって…。お。おおっ?た、谷間が、チラっと――…
じゃなくて!危険物っ!(見たいけどっ!)
布団を肩隠れるくらいまで引っ張りあげて、横で頬杖ついて、また葉月の顔を眺めた。