第12章 第12話
翔「…っと…ヤバい、もう会社に戻らないとまた修に嫌味言われる」
俺は慌てて会社に戻ろうと駆け出しかけたその時、突然後ろから羽交い締めにされた
翔「えっ!な、何!?」
強盗!?痴漢!?
嫌だっ!怖い!誰か…
大声を出そうとしたその時…
「…やっと…見つけた…」
翔「…え…?」
…この声…まさか…本当に…?
俺…また夢を見てるの…?
俺はゆっくり顔を後ろに向けた
するとそこに居たのは、俺がずっと思い続けていた人が居た
翔「…潤…くん…」
潤「会いたかった…翔…」
翔「本当に…潤くん…?俺…夢を見てるの?」
潤「…それはこっちのセリフ…ずっと探してたんだ…お前の事…またお前に会えて夢のようだ…翔…」
翔「じゅ…」
すると潤くんは俺の首元を見て、俺の首にかかっていたペンダントを外した
それは俺が向こうの『潤くん』からもらった物…
それを潤くんは自分の首にかけ
潤「これ…貰っても良いか?変わりにこれを…」
そう言って俺の手のひらに乗せたのは鍵だった
翔「これ…って…」
潤「俺のマンションの鍵…一緒に暮らしてくれるか?翔…」
翔「潤くん…潤…」
人目も憚らず泣き続ける俺を、潤くんが優しく抱き締めてくれた
本当に…側に居ても良いの?
このまま…潤くんの側に…