第11章 第11話
その日の夜、俺は1人部屋に籠って『俺』が録っていた嵐関係のDVDを見ていた
翔「…潤くん…笑ってる…それに皆と楽しそうに話してる…」
映し出された映像で、潤くんは本当に笑顔で楽しそうにしていた
…違う…『潤くん』はこんな笑顔人前では見せない…
何時もクールで口数も少なくて…
でも時折見せる寂しそうな目に、俺は惹かれるものがあったんだ…
ここ数日潤くんも同じ目をしてたけど…
それは俺がさせた事…
俺がワガママ言って…この世界に残ってしまったから…
翔「…そういえば…2人だけの時に潤くんのこんな笑顔見たのって、初めてこの世界に来た時だけだ…」
あの時は俺の一挙手一投足に笑顔になってくれて…
翔「…そうじゃない…潤くんが笑っていたのは俺と『俺』の反応が違っていたから…」
潤くんも同じだ…潤くんも俺を通して『俺』を見ていたんだ…
俺がここにいても…潤くんはきっと俺を見てくれない…