第3章 愛運の結びまで
『本日は、謁見のお時間を頂けたこと、大変ありがとうございます。
ただ今、馳せ参じましてございます。』
声の主は、、、
茉莉花の母親である。
なにも聞かされていなかった茉莉花は、どうしたことかと信長の顔を見つめながらも、言葉が出ずにただ人形の様に固まっていた、、、、。
其れを見た信長は、あまりの茉莉花の驚き様が可笑しかったのか、秀吉も聞いたことがない様な優しさ溢れる心からの笑い声を上げた。
その声に、ハッと我に帰った茉莉花は、、、、
『の、、信長様、、、
どうして、、母が、、、、此方に、、?』
『ああ、、、。
茉莉花其れは、、、。』
『貴様を驚かせようと思ってな、、、
秀吉が秘密裏に動き、母御をこちらに呼んだのだ。
成功したようだな、、、
貴様のあの驚いた顔、、、!!
生涯忘れぬわ、、、、。』
『ひ、、酷いです、、、信長様、、、。
こんな、嬉しい、、、嬉し過ぎる事を、、、。
、、、ううっ、、、、。』
『、、、ああ、、、
泣かせてしまったか、、、。』