第3章 愛運の結びまで
『はい。
ありがとうございます。
嬉しい、、、、。
皆さん兄上みたいですね、、、。』
そして、茉莉花は、心の内を呟くように、、、、
『本当の兄上達だったら良かったのに、、、、。
このところ、ずっと側に秀吉さんが居てくれて、兄上がいたらこんな感じなのだろうか、、、、ってずっと思ってました。
わたし、一人っ子なので、、、。
、、、、と言っても、秀吉さんもご存知の通り、、、両親とも血は繋がっていないのですが、、、。
だから、すごく嬉しくて、、、。』
そう、か細い声で話していたが、段々と顔を伏せるように俯いた。
その様子を見て、余りにも寂しい気持が有り有りと見て取れる様に秀吉は、直ぐにも抱き締めてやりたい衝動に駆られたが、、、。
そこは、ぐっと堪えて優しく掌を頭に乗せ撫でながら
『お前と、両親とは血は繋がっていなくても、誰にも負けない溢れるほどの愛情で、お前を育ててきていると思うぞ。
お前を見ていればわかる。
それに、もう、安土の武将たちはみな、お前の兄になっているだろう?』
そう言われ、寂しげに膝上の手の甲を見つめたまま俯いていた茉莉花の顔が、少し上を向き、柔らかく微笑み悪戯気に
『、、、、。
うーん。三成君は弟みたいですね、、、?
ふふっ、、、。
怒られちゃいそうですね、、、。』
『まぁ、、確かにな、、、、。
三成は兄ではなく、弟だな、、、。
一度に沢山の兄弟が出来たじゃないか!!
ははっ、、、、。
ほら、お茶が入ったぞ。
こぼすなよ、、、。』
『ふふふっ、、、、。
ありがとう、秀吉さん。
こんな風に気楽に話ができるのも不思議な感じがします、、、。
いいのかなぁ、、、?』