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Dearest【降谷零夢】

第9章 決着


とっくに祐一郎が当主になる事を少なからず認めていた。
自分より頭も要領も良い、何より細かい所にも目が届きモテる男だ。

「(なのに……!!)」

自分が欲しいモノを横から奪っていく。
本当は当主の座も桐華も宗次郎は欲していた。
強欲と言われようが、当主になって横で彼女が妻として支えてくれている未来を何度も夢見ていた。

「……いつから……付き合ってた?」
「……卒業する前。」
「……ずっと……隠して……俺を嘲笑ってたのか……」
「違う……!」
「違わないだろ!?お前が俺の気持ちに気付いてない筈がない!なぁ、桐華……コイツより先に告白してたら俺と付き合ってくれた?」
「……え?」
「ずっと好きだったんだよ……!」
「そ、宗次郎君……」
「俺の方が先に会ったのに!!」
「ご、ごめんなさい……私、何も気付いてあげられなかった……!」

瞳に涙を溜めて謝る桐華に宗次郎は心が苦しくなった。
ーこれ以上は駄目だ。
桐華を傷付けたくないと思ったのか、2人から目を逸らす様に背を向けた。

「……暫く1人にしてくれ。落ち着いたらまた話をしよう。」

返事も聞かずに部屋から飛び出した。
しかし、話す機会はそれっきり無くなってしまった。

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「それ以降、何の音沙汰もなくアイツらとは疎遠になった。相変わらず親父は祐一郎を当主にすると言うから、居場所を調べて見に行ったんだ。当主の話をするつもりでもあったが2人がどんな顔してどんな生活してるのか気になった……」

目に入ったのは2人の子供であろう女の子と幸せそうに笑い合う姿。

「俺が思い描いていた幸せがそこにあった……許せなかった。俺はずっと桐華だけを愛して、結婚すら出来なかったのに……アイツは、祐一郎は俺の事すら気にせず家庭を作りあげている。まるであの日の事が無かったかの様に。」
「……それは唯の逆恨みでは?結婚しなかったのは貴方自身が決めた事、そこに祐一郎さんは関係ないと思います。」
「はっ、お前みたいな若造に何が分かるんだ?逆恨み?アイツは俺から全てを奪った!恨んで何が悪い!?」
「桐華さんもか?」
「桐華も俺の気持ちに気付いてたのに裏切った!だから祐一郎の娘で桐華とそっくりなコイツを……!!」

そんな行動に出ると思ってなかった周りは動けず、愛は宗次郎に捕まりナイフを首に当てられた

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