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Dearest【降谷零夢】

第8章 狙われた彼女


コナンside

安室さんと愛さんが部屋に入ってから、幸紀さんは突き刺さった矢を見ながら静かに口を開いた。

「……毛利さん、依頼を取り消しても宜しいでしょうか?」
「何言って……」
「勿論、依頼料はお支払いさせて頂きます。ですが、この度の件は我々だけで解決します。」
「あんたの妹が狙われてるのにか?」
「……はい。」
「幸紀さん、愛さんが大事なんじゃないんですか?」
「大事な妹ですね……けれど、それだけじゃ駄目なんですよ、蘭さん。」

幸紀さんの顔は哀しそうだった。
それを横で見ていた睦月さんも同じ顔をしてる。

「(化け物……それが関係してるのか?)」
「だから言ったじゃない、形ばかりの当主って。」
「夏紀様!」
「……睦月さん、悪いが2人をこの部屋から出して下さい。」
「……かしこまりました。」

睦月さんが2人の背中を押して部屋から出ていく。
襖が閉まる前に見た真理子さんの瞳は幸紀さんを睨んでた

「……やっと静かになりましたか。」
「安室さん!」
「透、愛は?」
「寝てますよ。幸紀、彼女をちゃんと休ませてますか?」
「失礼な。ちゃんと休ませてるよ。」

安室さんが戻ってきて溜息を付きながら幸紀さんに話しかける。
幸紀さんもさっきまでの哀しそうな表情を消して笑いながら答えてた。

「(……安室さんは知ってるのかな?)」

俺の考えと全く同じ事を小五郎のおっちゃんが口に出す。

「……安室は、愛さんの事とか知ってんのか?」
「……えぇ。」
「狙われてる事も?」
「いや、それは初めて知ったよ……コナン君。」
「……蘭さん、妹の傍に付いててやって下さい。起きた時に1人だと気が滅入るでしょうから。」
「は、はい。」

幸紀さんが蘭を追い出す様にお願いをしてるのは、きっと俺とおっちゃんに話をしてくれる為だろう。
蘭が愛さんの寝てる部屋に入ってくのを見届けて、幸紀さんは俺達と向き合った。

「……まず、俺はこの家の正式な人間ではありません。」
「この家の当主なんだろ?」
「……夏紀さんが言ってた様に形だけですよ。本来継ぐべきだった葉月祐一郎さんが亡くなってしまったので、俺が当主となってるんです。」
「え?じゃあ愛さんは?」
「俺正真正銘この家の人間……葉月祐一郎さんの娘だ。」

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