第3章 メガネの向こうの目
【原田視点】
無事に朝の引き継ぎを終えた俺は、
同じく夜勤開けの10番隊の隊士らと、
“ファミレスのモーニングでも食いにいかね?”
みたいな流れになったんで、
外に出ようと支度してると...
原田
「ん?」
廊下の向こうから、
山崎と...
(さん?)
可愛い顔したさんが、
仲良く走って来るのが視界に入った。
原田
「まさか朝っぱらから、
あいつら仲良く足抜けかよ(-_-)゛」ボソッ
なんてとんでも妄想をして、
俺の柔なハートをちと痛ませていると。
隊士
「あー、ザキさんさっそく動き出したんスね。」
俺の側で同じく支度をしていた
隊士が口を開いた。
原田
「動き出した?」
俺は気になったから、
その隊士に聞いた。
(山崎とはよく話すが何も聞いてないぞ。)
隊士
「原田さん知らないんスか?
ほら今日から伊東さんが屯所に長居するから
“ご機嫌取り”に可愛いさんを
伊東さんの身の回りの世話係にさせることにしたって。
てっきり原田さんとザキさん仲良いから、
知らされてるもんかと(´・ω・`)
俺はザキさんとは、そこまでは親しくないんスけど、
稽古サボってた時に教えてくれたんですよ。」
原田
「...仲良いとか関係ないから(-_-)←気にしてる
つーか。なんだそれ?
世話役ってよ..
伊東は確かに参謀まで登りつめた立派な奴だが、
女中がわざわざ、
世話役に回らなきゃなんねぇほどの...」
隊士
「いやいや原田隊長分かってないっスね!
だから...」
隊士が俺の耳元に口を近づけ...