第6章 復帰
“コンコン”
私は賑やかな屋敷の中とは、
かなり温度差がある牢にやってきた。
「女中のです。
中に入りますね。」
“ギィーッ”
牢の入り口の戸をあけると...
「!!」
正面の牢の中に、
鼻や口、頭から血を流した高田さんが
両手を後ろでに結ばれた状態で
うつ伏せで倒れ、
“ヒューーッ..ヒューーッ..”
と変な呼吸音をたてている。
「た、高田さん💦」
私は持ってきた山田さんの夜食を、
近くの棚の上におき、
牢越しに高田さんに呼び掛けた。
高田
「ッ....」
すると、
高田さんの意識が少し戻ったようで
少しだけ声が出た。
「...良かった...」