第5章 時の流れに身を任せ
※近くのベンチに2人並んで腰かける。
「原田さん、お見舞い来ていただいて...
私、嬉しいです。ありがとうございます(*´ω`*)」
何から話して良いか分からず、
私は当たり障りがない感謝の気持ちを言ってみた。
原田
「いや...俺.....ッ....」
“ガバッ!”
「!!」
原田さんはベンチから降りて、
冷たい地面に額をつけて私に土下座をしてきた。
原田
「俺が興奮したばっかりに...
俺を守る為に...本当にすまなかったァアアア!!」
(原田さん...)
雪で濡れた地面に、
誇り高い武士が土下座なんて...
原田さんの気持ちは十分伝わってくる。
「原田さん!立ってください💦
お気持ち..受け取りますから、
どうか💦」
私もベンチから立ち上がると、
原田さんの肩にそっと触れた。
原田
「....さん( ;∀;)」
私は勘違いしていたのかもしれない...
原田さんは豪快で強くて“おおらか”な人だとばかり
思っていた。
でも違う。
いや、気付いていたのかも。
原田さんは強面とは対照的に、
愛情深い人で優しすぎる人だって。
「原田さん!
昔の事は、もう良いじゃないですか!
今は“肉まん”に集中しましょうょ!」
原田
「えっ.....」
そんな彼は、
私がきっと何を言っても謝り続けるに決まっている。
だから話を変える努力を私はしなくてはいけない。