第3章 メガネの向こうの目
原田さんの勢いに押されて
タジタジになっていると...
伊東
「朝の挨拶に来ず原田くんと何を戯れている。
早く僕の自室に来て、篠原くんの手伝いをしてくれ。」
「....」
口調は穏やかだけれど、
私を見ている目が冷たい。
背筋が冷えるのを感じる....
原田
「..伊東さん。
俺が言うのもアレだが、
んな怖い目で物を言ったら
女は恐縮しちまうよ。」
(原田さん...)
原田さんは、
スッと私と伊東さんの間に立ち
私をさりげなく庇ってくれた。
なんだか、
原田さんの背中がすごく広く感じて
私の緊張がスッとほどけた。