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黒猫の悪戯

第3章 好みの女性…?


***
@桃源郷


悪戯と買い物を終え、地獄への帰路へつく1人と3匹。
一匹の犬が先頭をあるく人物にすり寄った。


「鬼灯様、なんで落とし穴なんか掘ったの?」

「まぁ①アイツが大っ嫌いだから②アイツは奈落の底に落ちた方がいい阿呆だから、ですかね」

「ふーん。でもそのために6時間も穴掘るなんて凄いね!ボクも穴掘るの好きだけど、そんなに掘ってたらへとへとになっちゃうよ」

「まぁそうですね。私も今回は些か疲れました」


そこまででちょいちょい、とシロをつついたのはルリオだった。


「(おいシロ、それ以上聞いてやるな)」

「(へ?なんで??)」


次にヒソヒソ話に混ざったのは柿助。


「(おっ前わかってねーなー。この前の椿ねーちゃんの話聞いてただろ?)」

「(聞いてたよ!猫になっちゃった話しでしょ?)」

「(そうだよ。ここまでするのはアレの仕返しだからだろ?)」

「(お前もそう思うか柿助…やっぱあれだろ。自分の女をハダカにされたのがよっぽど悔しかったんじゃねーの?)」

「(え。椿さんって鬼灯様の彼女なの!?」

「(ば、バカ声がでかい!!)」

「ちがいますよ。彼女は部下です」


にゅっと3匹の間に顔を出した鬼灯。
3匹は恐怖で縮みあがった。


「まったく…何をこそこそしているのかと思えばくだらないことを」

「す、すみません」

「ねー、鬼灯様って椿さんと付き合ってるの?」

「あ、コラ馬鹿!!」

「別に付き合ってませんよ。先程も言いましたが、彼女は部下です」

「好きじゃないの?」

「まぁ、阿呆ではありますが仕事でみれば優秀なので大事にしてますよ。私、モノ持ちはいいほうなんです」

「(モノ持ち…)」


部下を所有物みたいに扱うのはいかがなもんか。
そう思った3匹だったが、口にはだせなかった。
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