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落花

第7章 7




「うん、セバスの作るパンケーキはとっても美味しいんだぁ。
食べる時はナイフとフォークを使って小さく切ると食べやすいよ?」

そのままパンケーキも切ってくれようとするフィンセントさん。

「おい兄さん。いくらなんでも甘やかしすぎだ。アナスタシアも子供じゃない、ナイフとフォークくらいは使えるだろう?」

それを横から制するテオさん。


ナイフとフォークの使い方は一通り‘彼’から教えてもらった。


「教えてもらったことがあるから使えると思います。フィンセントさんも、ありがとうございます!」


そして、パンケーキにナイフを通すと…

「わぁ、すごくふわふわ!こんなの初めて!」

そのまま口へと運ぶ。

ぱくっ

「っ!」

すごい!こんなの初めて食べた!
ふわふわのパンケーキは口に入れるととろけるようで
香ばしい香りとメイプルシロップの味が広がって、本当に美味しい!


「美味しい!」


そのまま夢中で口に運ぶと、パンケーキはあっという間になくなってしまった。


「ん〜!美味しかったぁ…」

沢山食べてもお腹がいっぱいになることはないけれど…

それでも、美味しいものは美味しい。


しばらくパンケーキの余韻に浸っていると…


「口に合ったみたいで良かったぁ。」

「すごい勢いで食べていたな。」

フィンセントさんとテオさんが嬉しそうに呟く。

「本当に美味しかった…私パンケーキ好きです!
こんなに美味しいものを教えてくれてありがとうございます…!」


素直に感謝を伝える。

「おい、口の端にシロップが付いているぞ。」

「えっ、ほんとですか?」

恥ずかしい…

急いで口の周りを拭き取る。

「ったく。子供みたいだな。」

テオさんが呆れたように呟くと

「テーオ、そんなこと言わないの。気にしないでね、アナスタシア。良かったらまた一緒に食べようね。」

フィンセントさんがまたパンケーキを食べようと誘ってくれる、

「もちろんです!次はホイップクリームも付けてみたいです」

「わぁ、よかった。気に入ってくれて嬉しいなぁ。また誘うね。
それと、今度絵のモデルもお願いします。」

「俺も仕事を手伝って貰うと思う。」


「はい、よろしくお願いします!」


美味しいものを食べられて幸せだったなぁ…

そんな感想を抱きながら、私は食堂を後にした






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