第2章 私は彼の何なのか
視線から離れてくれない2人は1歩も動けない私を置いてどこかに行ってしまった
良かった。これ以上見ていたら私が壊れてしまいそうだ
それからどうしたんだろう。どうやって家に帰ってきたんだっけ
気がついたら家の玄関にいた
あ、目赤くなってないかな…明日仕事なのに
今日私もも休みなのに。
休みでさえ2人で出かけないなんて本当に彼の言う恋人同士なのだろうか
あ~うん、違ったね、最初から彼にとって私はセフレだった
散々泣いたせいかもう涙も出ない
というか覚悟が出来た、と言えばいいのか
大丈夫だ。ちゃんとさよならって言える
子供みたいに別れたくないなんて言わないよ。
いつもはきちんと揃える靴も今日はバラバラだ
自室まで行きベッドに突っ伏した。もう今日はこのまま寝てしまおう。
明日、ちゃんと言おう。別れようって
明日が最後だ。おしゃれしても何も言ってくれない彼に私も服装や髪型なんて普通に見えればいいと大して気にしなくなってしまったけれど最後だしね。
めいいっぱい綺麗にして行こう。別れて後悔でもすればいいんだ
明日、終わりにするから。
今まで嫌々付き合ってくれていたのだろうか。それとも何年も過ごした仲だ。情が移ったのかもしれない
どちらにしろもうさよならなんだ。最後くらいどうして今まで付き合ってくれていたのかくらい聞いてもいいだろう
あ、でも体の相性が良かったとか性欲処理とか堂々と言われたら傷つくな。そんなこと言うとは思わないけど
あぁ、眠い。どうして泣くと眠くなるんだろう
このまま深い海に沈んでいく様にずっと眠ったままなら良いのに。