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LOVE*CHOCO*KISS‼︎ 〜HQバレンタイン企画〜

第23章 《菅原》恋する私の出発点



3年間ずっと温めてきたこの想いが今日、私の心を出発する。

春高バレーを経験したからこそ強く思った。
後悔だけは残してはいけない。
だってあの時、日本一には届かなかったけれど貴方の顔はとても晴れやかだったのだから。





菅原。

貴方は私の気持ちを聞いてどう思うかな。






小雪チラつく寒い朝、私はいつもより早く鞄を抱えて家を後にした。
今日はバレンタインデー。
そして、烏野男子バレー部3年生のユニフォーム返還式であり引退式。

いつものリュックの中には、部活のジャージと体育館シューズにお気に入りのタオル。
いつもと違うのはそこにチョコレートを忍ばせていると言うこと。


「うぅ〜今日も寒いっ!」


手袋をした手で自分の両頬を挟む。

「あれ、小鳥遊?いつもより早いんだな!」
「……!?す、菅原!?」

背後から声を掛けられて慌てて振り向くとそこには首元にマフラーを巻いた菅原が立っていた。

「菅原こそ…早いじゃん?」
「んー、何かソワソワしちゃって(笑)手放すと思うとやっぱりちょっと寂しいのかもな」

そう言って菅原は自分のバッグをポンポンと叩いた。
きっとそこにユニフォームが入っているのだろう。
この一年、菅原が背負ってきた背番号2。
私はその姿が大好きだった。

「うん、そうだね…私も、もう見られなくなるのは寂しい、かも」
「………小鳥遊」
「……!、もう行こう!きっと日向影山きてるんじゃない?」

しんみりした空気になりそうだったので私は慌てて話題を変えて菅原を急かした。

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